英検1級と準1級は、単純に「1級のほうが少し難しい」というより、かなり大きな壁があります。
特に差が出るのが「語彙」「英作文」「スピーキング」です。
ざっくり位置づけると、
| 英検準1級 | 英検1級 | |
|---|---|---|
| 目安 | 大学中級程度 | 大学上級程度 |
| CEFR(世界基準の難易度指標) | B2 | C1 |
| 語彙レベルの目安 | 約7,500〜9,000語 | 約10,000〜15,000語 |
| リーディング | 新聞・社会的テーマ | 新聞・論説・専門性の高いテーマ |
| リスニング | 日常+社会・ビジネス・講義 | 社会・学術・時事問題までかなり高度 |
| ライティング | 社会的テーマについて論じる | より高度な社会問題を論理的に論じる |
| スピーキング | 身近〜社会的テーマ | 社会問題について即興スピーチ+質疑 |
| TOEICとの感覚的比較 | 800〜900点台の人でも対策が必要 | TOEIC満点近くでも専用対策が必要 |
一番大きな違いは「単語」
準1級でも、
alleviate(緩和する)
substantial(かなりの)
controversial(物議を醸す)
など、大学受験より一段上の語彙が普通に出てきます。
1級になるとさらに、
deteriorate(悪化する)
eradicate(根絶する)
proliferate(急増する・拡散する)
scrutinize(精査する)
といった、日常英語ではあまり使わない単語が大量に登場します。(TOEICの金フレで一部見ますが)
つまり準1級までは「高校・大学受験英語を強化していく」という感覚がありますが、1級では英検専用の語彙学習がかなり重要になります。
長文も「英語力+教養」になってくる
準1級では環境、教育、テクノロジー、社会問題、歴史などが中心です。
1級になると、政治・経済・科学・医学・歴史・国際問題などについて、ある程度抽象度の高い文章を読む力が求められます。
たとえば、
「政府は環境保護のために企業活動を規制すべきか」
のようなテーマなら準1級でも扱えます。
1級になると、
「経済成長と環境保護は両立可能なのか」
のように、より抽象的な論点について英文を読み、自分でも意見を組み立てるイメージです。
ライティングの差も大きい
ここは1級になるとかなり重要です。
準1級でも「理由を挙げて自分の意見を論理的に説明する」必要がありますが、1級ではさらに、社会問題について論点を整理し、説得力のある主張を英語で展開する能力が要求されます。
そのため1級対策では、
「英語は分かるけれど、そのテーマについて日本語でも何を書けばいいか分からない」
という問題が起こりやすくなります。
英語力だけでなく、社会問題に対する背景知識と論理構成力も重要になります。
二次試験は1級で一気に難しくなる
準1級の面接も簡単ではありませんが、ある程度「英会話試験」の延長線上にあります。
一方、1級では与えられたトピックから選んでスピーチし、その後、面接官と質疑応答する能力が求められます。
つまり、英語を話せる → 準1級から、難しいテーマについて、その場で考えて英語で議論できる → 1級という方向へ変わっていきます。
難易度を5段階で比較すると
| 能力 | 準1級 | 1級 |
|---|---|---|
| 単語 | ★★★★☆ | ★★★★★+ |
| 文法 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| 長文 | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| リスニング | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| 英作文 | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| スピーキング | ★★★★☆ | ★★★★★+ |
| 背景知識 | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
特に重要なのは、文法そのものが猛烈に難しくなるわけではないことです。
1級の難しさは、
「大量の語彙+難しい文章+社会問題を英語で考える能力」
にあります。
なので、学習ルートとしては、2級 → 準1級 → 1級の中でも、準1級→1級が最大のジャンプだと考えておくといいでしょう。
もし「英検1級を最終目標」にするのであれば、まず準1級を取ってから、1級用の単語を大量に増やしつつ、英作文・スピーキング用に社会問題の知識を蓄えるという進め方がかなり効率的です。